母の素顔を探るセルフ・ドキュメンタリーから出発して自分、家族、語る人々、ドキュメンタリーを作ること、物語を作ることにまで位相を転化させていくサラ・ポーリーの圧倒的なインテリジェンスったらもう。
だからと言って構造に陥らず、通して見ると感情を揺さぶられる物語として作られているんだから。大傑作。
と再見してリライト。
もう一つ大きなポイントはサラ、マイケル、ダイアンが役者であるということだと思う。
家族に秘密を隠し続けるダイアンは私生活でも役者であり、サラが書いたナレーションを読むマイケルは役者としてのマイケルであり、なんてとこも抜群に効いてる。他者性が無数に縁り合う物語。