うめ

子宮に沈めるのうめのネタバレレビュー・内容・結末

子宮に沈める(2013年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ママ、早く帰って来てね。


いつものように出かけた母を
幼い姉弟は二人きりで待ち続けた。

なんて静かな映画だろう。
響き渡る幼子の泣き声、
それをあやすのは同じく幼い声。
母と、お互い。

密閉された部屋の中、
毎日毎日同じように日が暮れる。
また母のいない夜が来る。



幼い二人が置き去りにされてから、
亡骸で発見されるまで
いかに数十日を過ごしたか。
思い浮かべるだけで心が苦しいですね。


当たり前に親に愛していただける
幸せを感じます。



おねえさんの演技が上手で、引き込まれました。



追記
自分は少なくとも翌日いっぱいは暗い気持ちを引きづってしまいました。知らないことを知った時はまるで異世界に来たような気分になりますね。
ただ、こういう目を背けたい現実を知ることで、人としての回路が出来上がっていって、正常な軌道を描けるのかもしれません。
この映画がどのようにこんな悲しい事件が二度と起こらないように寄与するかはわかりませんが、他の方も仰るとおり、この映画を見た多くの人が幼い二人を、若い母親を忘れられなくなるでしょう。

間延びした余白と静かすぎる音、弱っていく子供達の様子が五感に焼きつきます。空気の滞った蒸し暑い空気さえ感じる気がします。トラウマになります。苦手な人はとんでもなく苦手な映画だと思います。
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