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子宮に沈めるのaのネタバレレビュー・内容・結末

子宮に沈める(2013年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

目を覆いたくなるようなシーンばかりだが、今も日本のどこかでは同じような事件が起こっているかもしれない。
この映画が掲げているのは、「虐待は駄目です」「子供を大切に」「子供より男を選ぶ最低な母親」……ではないだろう。
本来のテーマは「無知」であるが故に起こった悲劇。元の事件を調べてみたが、モデルとなった母親は20歳で子供を授かり、自身も十分ではない家庭環境で育ったらしい。

親が子に与える影響は多大である。常識を備え、しっかりと愛情を注いでくれる親の元で育っていたならば、夫が家を出た時点で何らかの対処をするだろうし、生活費が厳しくなってきたら政府からの保護を受けるだろう。そうすればセックスワークに身を投じずに済み、子供を育てていくことが出来たのかもしれない。
世の中には生きるための知識を持たない人々が沢山いる。そういう人は大抵、周りの人間に頼る術も知らない。
もし、そういった母親が子を育てることができたとしても、その知識の無さや生きるための選択肢の少なさは高確率で子にも伝わってしまう。負のループである。

核家族化が進む現代では、人と人との繋がりは決して濃くない。孤独な人は孤独のままだ。私たちにできることは、知識を盾にして我武者羅に生きていくことだけ。
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