87回アカデミー賞でバードマンと共に最多部門でノミネートされ賞の主役の1つだった作品だ。
セットや色彩をフルに使い見てテンポを楽しむことが出来る絵本の様な作品である。ただ、逆に考えると美術的なオスカーは4つ獲得したものの、その他ではノミネート止まりだったという理由は作品を鑑賞すればわかる。
ストーリー自体も軽い様な雰囲気を出してはいるが、笑いどころはあるにはあるが、センスが全く合わず、かと言って重い訳でもない中途半端な雰囲気が漂うため、イマイチ感情移入することが難しい。いかにもドイツ的な映画とも言える。
つまりが、色彩を楽しみカメラワークを楽しむ1つの映像作品だ。
ただ、そのカメラワークも90度回したり、ズームインアウト、横滑りを効果的な場面以外でも多用しているため辟易するシーンも少なくない。
全体的に悪くは無いが、脚本はそこまで良いとは言えないので中身ではなく外側だけを愛し雰囲気に流されやすい人には好まれる作品だろう。