アラシサン弐

クラッシュのアラシサン弐のレビュー・感想・評価

クラッシュ(1996年製作の映画)
3.7
ジュリア・デュクルノー監督が死ぬほど影響受けた監督ということで気になってた変態映画。

確実に稀有な性癖の文字通りぶつけ合いで観てる方が感情移入が出来る隙間は皆無なのだけれど、珍しい趣味の同志が集まると狂ったようにのめり込んでいってしまうのは分からなくもない。

「傷」の描写の温度が低いというか、生々しさよりも無機質な印象があって人間臭さがない感じがする。
裂けた皮膚に突き刺さる矯正具も、危険運転のスリルもそこでうける苦痛も、そこに感情はなくてあくまでも性行為を盛り上げるツールでしかないと割り切ったような印象を受ける。

なんか全編通してほとんど誰かしらがセックスしてる映像だった気がするけど、「この人達はこの方法でしか満たされないんだろうな」と思うとひどく哀愁を覚える。
アラシサン弐

アラシサン弐