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ニーベルングの指環のカントのレビュー・感想・評価

ニーベルングの指環(2004年製作の映画)
4.1
3時間4分に及ぶ大作ファンタジー。
北欧神話のジークフリート叙事詩。
オペラに詳しい方なら説明不要の、ワーグナー作「ニーベルングの指環」を映画化。

本来のオペラの方は4部構成、15時間の超大作。
1部ラインの黄金
2部ワルキューレ
3部ジークフリート
4部ラグナロク

その中の第3部、英雄ジークフリートの数奇なる生涯を描いた本作。

城とドラゴン、剣と異国の王妃、ルーン文字と占い師、変身できる仮面と惚れ薬。男の子がワクワクするアイテムが多数。
ロードオブザリング、ハリーポッター、ドラゴンクエストなどの世界が好きな人はハマる。

鍛冶職人のエイビン、その弟子エリック。
エリックは幼少の記憶を無くしていた。
異国の王妃ブルュンヒルデと運命的な出会いをするエリック。

グンター王の竜退治で、エリックはバルムンクの剣を振るい1人で竜を退治する。
竜の血を浴びたエリックは生きとし生ける者の声を聴き不死身の身体を得る。

グンター王の妹グリームヒルトはエリックに好意を寄せるが、エリックはブルュンヒルデを愛していた。グンター王は、ブルュンヒルデ王妃を妻にしたい。

3時間では収まりきらず、ニーベルングの指環も、呪いも、伏線を回収しきれていない感は残る。
後半、ブルュンヒルデの愛憎由来の悲劇が素晴らしい。
ワルハラの死生観を認識しているとラストの捉え方が違ってくる。
2015-11-10
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