ねこのみかた

ブルージャスミンのねこのみかたのネタバレレビュー・内容・結末

ブルージャスミン(2013年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

コミカルかつ軽いタッチで描かれてはいるんだけど、その雰囲気とは裏腹に、とても切ない内容だった。

夫の財力に乗っかって贅沢三昧な暮らしをすることに慣れてしまったばかりに、自分自身が高尚な人間だと勘違いしちゃった部分はジャスミンも悪いんだけれど、けっきょく一番悪いのは夫であるハルなわけで、ラストのジャスミンはとても気の毒な気がした。

ドワイトに出会った時も、見栄をはって色々ウソをつかず正直に素性を話せばよかったのに、どうしても虚栄心が邪魔をしてしまうって、つくづく困った性分だなぁ。

妹のジンジャーは、確かにいい暮らしとは言い難いけど、身の丈にあったささやかな幸せがけっきょくは一番尊いのだということを感じさせるのにとてもいい対比だったと思う。

ウディ・アレン監督は、バカな人間を描くのがとても上手いと思うし、その内容はなかなかに辛辣だけど、でもやっぱりオシャレだなと思った。

いい映画だった。