三浦大輔監督の初期作品の為か、狭いシチュエーションで背景の奥行きが無く、過度な役者のアップ多めで、映画の経験不足も感じる。
鼻の下にひたすら汗をかいているこてとが気持ち悪いが、25歳と40手前の童貞同志達の負け犬の遠吠えや、自分を顧みない調子良い妄想の膨らみによる、会話の妙は次第に味が出ることに。
中二病的な現実と妄想の甘酸っぱい思い出の中に、25歳の将来が、40手前の童貞男の写し鏡的に繋がっていく奥深さはあるが、大手のレンタルショップさえ淘汰される時代に、小さなレンタルショップと童貞の行く末は意外と考え深い。