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キューティー&ボクサーのakiyoshiのレビュー・感想・評価

キューティー&ボクサー(2013年製作の映画)
4.0
連れ合いの篠原有司男よりも、監督が中心にしているように、篠原乃り子の生涯や作品が興味深い作品。篠原有司男のアートは力強くユニークではありますが、ごりごりの現代アートらしく経緯や生涯、言動などをすべて含めて作品になっているところがあるので、単体で所有することにあまり意義を見出せず、売れにくいのはそうでしょう。継続して購入する蒐集家や、美術館などの組織が所有すると意味があるんじゃないかなーとか思います。

篠原乃り子がヴァージニア・ウルフを例に出したりすることや、フリーのアシスタントやお手伝いではないと主張し、何度も私のアートを作りたいと言うことも、彼女が描く作品にも、もしかすると彼女の主張とは異なるかもしれませんが、フェミニズムを感じます。彼女のコミックブック『Cutie and B』は装丁もゴリゴリにアートブックかつ内容も性の話がせきららでアートになじみにの無いひとはなかなか手に取りづらいですが、彼女のアートワークを載せたエッセイ(すでに1994年に『ためいきの紐育』という本が出ていますが)などは彼女と同世代の女性中心に手に取る人がいるのではと思います。
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