このレビューはネタバレを含みます
◆贋作の中にも本物は潜む◆
「ニュー・シネマ・パラダイス」ジュゼッぺ・トルナトーレ監督によるミステリー。
ジェフリー・ラッシュ演じる天才的審美眼を持つ孤独で偏屈な美術鑑定士がハマリ役です。
冒頭のオークションシーンは見もの。
監督曰くハッピーエンドらしく原題「The Best offer」からも読み取れる。
うーん…前と今どっちにしても幸せじゃなくネ?
"目利き"になるためには多くの経験値が必要で人間関係も一緒かと。
献身的に仕えてくれる秘書が既婚者かにすら興味を持たないヴァージルには恋愛の真贋を見抜くのは無理ですよね
友だちのこともちゃんと見ていない、言葉も聞いてなかった。
美術の真贋を見分けることにかけて天才的だった彼は、最終的に贋物の愛に潜む本物をみつけたのでしょうか?
「ヴェニスに死す」を彷彿とさせる悲哀やグロテスクさを感じてしまった
私にとってはビターエンド。
やり直せない年齢の人をイジメないであげて〜
美しいインテリアと美術品
サヴァン症候群のクレア、オートマターの組立てなどはさすがのセンスでした