このレビューはネタバレを含みます
クレアに恋をしたことで、愛に目覚めて素直になっていくヴァージルの姿がすごく微笑ましい
現実の女性と一切関わらず、大量の肖像画を眺めてニヤニヤするだけだった老人が、
愛する人との同棲にまで漕ぎ着けるなんて、よく頑張ったよね
……と思ってたら、その順調さが落とし穴だった……
恋愛に免疫を持たないことが、こんな悲劇を招くなんて…
ヴァージルが愛に心を開くまでの過程を1時間半近くかけてじっくり見せた後に、
ラスト30分でちゃぶ台返しのようにそれをひっくり返して、観客を人間不信に陥れる映画
来るはずのない誰かを待ち続けるヴァージルの姿で終わるのは一見バッドエンドのようだけど、
監督はこの映画をハッピーエンドだと評してるらしい
映画に映らないところで、ひょっこり誰かが現れてるのを願わずにはいられない