脳内金魚

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロンの脳内金魚のレビュー・感想・評価

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今さらながらにMCUを見てみようシリーズ。

『ウインター・ソルジャー』の方で、キャップは理想家云々言ったけれど、実はそれ以上に理想家で、ある意味純真なのがトニー・スタークなんだなと思った。あと、やっぱり何だかんだで戦後生まれなんだなぁと。
キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースは何だかんだでWWⅡで前線に立っていた軍人で、実際に戦争がどういうものか知っている。現代を生きる我々からしたら、どう考えても馬鹿げた世界侵略という戦略も、実際に起こす者たちを見てきた。わたしたちが想像し得ることは起こるんだと知っているし、国の中枢に、ある点では近かった彼は、為政者たちのやり口もよく知っている。その上で、起こってしまった(しまう)ことの被害を如何に最少にするのか、現実的な対処をしようとする。
対し、トニー・スタークは如何に防ぐかを考える。それは地震のような自然災害をどう防ぐのかのようだ。そう、つまりは「不可能」なのだ。例え人工知能を駆使しても、それを造り出すのも、ビッグデータの元となるものも、そして運用するのも「不完全」な人間だ。その人間が産み出した人工知能で平和維持が出来ると考えるトニーは、ある意味純真だし、スティーブからすれば無知なのかもしれない。
端から見ると、人間に対する信頼感や、ヒーロー観、平和維持のやり方など、夢想家はスティーブの方に思えるが、実は反対なんだな、と今作で思わされた。
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