てるる

とらわれて夏のてるるのレビュー・感想・評価

とらわれて夏(2013年製作の映画)
4.0
脱獄した囚人を匿うことになった母と息子の、人生を変えた一夏の思い出。

タイトルの「とらわれて」には様々な意味が込められている。
人質が犯人に感情移入してしまうストックホルムシンドロームかと思いがちだけどそうではない。
脱獄犯のフランク、引きこもりの母アデル、そんな母親を見守る息子ヘンリー。
家族、夫、父親と、それぞれ何かしらの喪失感を抱えた3人が出会ったことによって産まれる奇跡的な関係。

3人でピーチパイを作るところは「ゴースト/ニューヨークの幻」のろくろ並の名シーン。

後半は匿ってるのがバレるのかバレないのかと、ずっとハラハラさせられる。

善人にも悪人にも見えるジョシュ・ブローリン、美しくて脆い母親にケイト・ウィンスレットとキャスティングも見事。
思春期の息子役の子も上手い。

爽やかな感動を呼ぶ素晴らしい夏映画。
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