けーはち

バレット・ヒート 消えた銃弾のけーはちのレビュー・感想・評価

3.4
1930年代の香港。とある兵器工場での事件をきっかけに、跡形もなく消滅する「呪いの弾丸」で射殺される怪死体が続出。事件の謎を解き明かすべく中央から派遣された名探偵(ラウ・チンワン)と、地元警察一番のイケメン腕利きガンマン(ニコラス・ツェー)がバディを組む!

ガイ・リッチーの『シャーロック・ホームズ』がヒットしたからか、一風変わった探偵と直情的な助手のコンビで神秘的な怪事件に挑むスタイリッシュ・アクションという路線を踏襲。街も人も全体的に、英国の工業地帯のような雰囲気が漂う。

とはいえ、スタイリッシュの方向性はいかにも香港映画って感じで、西部劇かノワールのごとく大人数銃撃戦で景気よく撃ち合ってジャンジャン人が死に、謎の刺客を退けた後イケメンは悠々とヒロインと濡れ場を演じたり、探偵は敵味方の弾が交錯する最中に謎のスローモーションでカッコいい「決めポーズ!!!」取ったりする。

一応、主軸はミステリーだというのに、劇中でそんなに人命を軽く観たり敵の殺害をむやみやたらにカッコ良くしちゃったりしていいのか。殺人事件の重さに意味がなくなるんじゃないのか。そんな心配をしたくなるが、まあ香港映画なので……

オチは本家『シャーロック・ホームズ』ではできないタイプのオチで、結構良いかも。