大森南朋が好きなので。
作品は暗く、腐りかけの人間のサガが描かれており、そういうのは実は個人的に好み。
全体的に漫画的で、原作か監督がやりたかったのかなあと思える流れが次々と描かれ、それこそ漫画的に退屈しない。でも、だからこそ重みにかけるかな?
いまいち断片的で、堕ちる感じに欠ける気がする。
どうしようもない人間はもっとどうしようもないと思うんだけどな。
ラストシーンは蛇足だと思う。これまで築いてきた雰囲気をぶち壊したいわゆる厨二病もしくは尾崎豊的なセリフ。このセリフを言わずに感じさせるのが映画ってもんだろうよ。生きるのに嫌気がさしたような男が生と死とか自分への問いかけなんてするだろうか。原作ジョージ秋山の世界、青年向け日常エロ漫画、といえばそれまでかも知れない。
とはいえ濡れ場はいちいち好みであった。(暴力はきらい)京子役の三輪ひとみさん、好きです。アザもまたジョージ秋山的でいいと思う。
エンドクレジットの雰囲気とテーマ曲がすごくいいので、そこは強くお勧めしたい。