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ほとりの朔子のnori007のレビュー・感想・評価

ほとりの朔子(2013年製作の映画)
4.5
まともな社会生活を送るために、笑顔でいたり相手に気を使ったりといったことは誰もがしていることではあるけれども、本心はまったく違ったりするのはよくあること。
この映画に出てくる登場人物は、まったく映画的でなく日常的な会話をしていて説明ゼリフとかもほとんどないのだけど、その言葉は単なる氷山の一角にすぎない。本心はまったく逆の事を思っていたり、絶対に言えないことがあったりするわけだ。

なのでこの映画は、観客にだけ本心がわかる瞬間が何度も訪れてそのたびに驚愕したり背筋が凍ったりするわけだ。まるで観客が神の視点を手に入れたかのように。

物語は二階堂ふみが田舎ですごす二週間の話で、のどかな景色とゆったりとした時間が流れるほのぼのとした話。。。。表面的にだけは。
しかしこの映画に関しては表で起こっていることにさして意味は無い。本音と建前のギャップこそがこの映画の醍醐味なのだし、そこの作りこみは極めて緻密だ。
人は他人の一面しか見えてないし、自分自身でも知らない部分は多いと思う。そこを見せてくれるすげえ映画。