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アデル、ブルーは熱い色のゲジゲジのレビュー・感想・評価

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
4.3
観るのは2回目だけど、久しぶりに映画を観たなっていう満足感があった。
コロナで映画館に行くことが減って、家でネットフリックスを観ても、満足感のある作品に出会うことは少なかったから、改めてこの映画を観て震えた。
これは、正真正銘の恋の話。
恋の対象が同性か異性かはひとまず置いておいて、普遍的な恋の話として観るものを強く揺さぶる力があると思う。
アデルの表情ひとつひとつにピントを当てたカメラワークもいい。一人の少女が大人になっていくまでの、心の機微がよく捉えられてると思う。
アデルがエマと初めて出会うシーンのバックに流れている音楽もいい。
一瞬で心を奪われる一目惚れの現場を、まさに自分もいま体験しているような気持ちになる。
言い争いのシーンや、その後のアデルの失意に暮れる様子も、自分が大失恋したときの気持ちをまざまざと思い起こして、めちゃくちゃ泣いた。
ラストシーンも含めて、淡々としているのに観る人の感情を揺さぶる静かな力がこの映画にはあるなと思った。
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