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アデル、ブルーは熱い色のotibiのネタバレレビュー・内容・結末

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

高校生くらいの時に恋愛モノにハマってて、これも観ようと思ってたけど観れてなかった記憶がある。

前半は学校ではモテるし友達も多い主人公だけど、何処か満たされず、主人公自身もその理由がよく分かってなかった。そんな時にエマと出会って、愛することによってその溝は満たされていく。 
前半までは、ただのレズビアン恋愛モノなんだけど、ここからが面白い。

アデルはエマによって満たされた事に依存して、全ての幸せの評価軸がエマになっていく。これは初恋とか初めて愛する人に出会った時に陥りやすい、好きな人だけに夢中になって他はどうでも良くなってしまう現象だ。エマも同様にアデルに依存して、共依存になっていけば良いんだろうけど、大抵はそのズレが出てくるよね次第に。
エマは画家として夢を追っていて、主人公アデルは嫌いでない幼稚園教員をやっている。エマは夢に向かって挑戦しているが、アデルにはそういった目標が無かった。アデルはこの事にコンプレックスを抱いており、このコンプレックスが2人の間のズレを助長させた。 
その後は恋愛で典型的な結末でアデルが寂しさを埋める為に浮気をして、それが発覚して別れた。忘れられず、アデルは復縁をせまるがその思いは実らない。

展開脚本的には5.0を付けるには足りないが、俳優たちの演技には凄まじい物を感じた。加えて、自分と重ねることも大いにあったから、この評価を付けた。

愛する人がもう自分のものではないと分かり、悲しんだ経験がある人は結構アデルの気持ちが分かるんじゃないかなぁ。
「意味も無く泣くの」って台詞も良かった。
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