ヨスミ

なみのこえ 気仙沼のヨスミのレビュー・感想・評価

なみのこえ 気仙沼(2013年製作の映画)
4.9
109分間、(どうやったらこんな映像撮れるんだろう)てなってた。
最後の「だって…」はすごい。

2人の人間が向かい合って話す。この空気感で映画館が満たされる。すごい。こういうドキュメンタリー、憧れる。
話している時のテンポ、ボリューム、表情筋。一つ一つの要素が生々しく印象付けられるから不思議。

見ながら自分のコミュニケーションの仕方とか、人間関係とかが想起されるので濱口竜介作品は好きだけど苦手です。
個人的には圧倒的に殴られる感じがする。「嘘」がないからか。見てて背筋が伸びる。

記憶メモ
①マンボ(ラーメンとキムチの元店主さん?)。お店について
②誕生日が同じの着物屋のお二人。友達について
③監督が聞き役
④婿入り社長さんと、前社長の娘さん。
⑤娘と母の話。子供について
⑥漁師のおじさん
⑦トラックの運転手さんとセブンの店員さんご夫婦(「明日への扉」が途中流れる。個人的には、お子さん用の絆創膏を小指にしてるのがいいなと思った)

見終わってから、撮り方がシンプルなので(私もやってみたい!)となった。
けど、カメラとかどう置いてたんだろうか。わからない。


自分が震災を題材に撮ろうと思ったら、例えば地元の人に海岸沿いに立って喋ってもらうとか普通にやっちゃいそうだけど(それはそれで間違いではないけど)、
そういうことじゃないんだなあと。
ドキュメンタリーも切り取りで嘘ではあるけれど、濱口監督作品からは本当の存在が映っている感じがする。

2022年20本目(8)
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