ストレンジラヴ

マイヤーリングのストレンジラヴのレビュー・感想・評価

マイヤーリング(1957年製作の映画)
3.0
「JILUD」

1889年にオーストリア=ハンガリー帝国で起きた「マイヤーリング事件」を題材に製作されたテレビ映画。主演は当時夫婦であったオードリー・ヘップバーンとメル・ファーラー。一度限りの生放送であり、長らく「幻の作品」とされていたが、キネコで保存されたモノクロ映像(放送時はカラー)をデジタル技術によって復元したものである。72分間の生放送で、オードリーは実に11回も衣装替えを行うという多忙ぶりが記録に残されている。
ハプスブルク家のルドルフ皇太子は恋多き男として知られ、皇太子妃がいるにも関わらずヴェッツェラ男爵令嬢マリーと出会う。だがこれまでの女性たちとは違い、下心が一切ないマリーにルドルフ皇太子は心の底から惹かれるようになる。ルドルフ皇太子は教皇を介して皇太子妃との離婚とマリーとの再婚を希望するが、時の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世はルドルフ皇太子にマリーと別れるか、マリーを修道院に入れるかの二択を迫る。悩んだ末にルドルフ皇太子はマリーを連れてマイヤーリングの狩猟館に向かう…。
生放送であったことを考えるとよく製作された方かもしれないが、夫婦で共演したというそれだけで、あんまり面白くなかった。というかルドルフ皇太子に全く共感できなかったうえに、オードリーもいまいち可愛くなく持て余している感がすごい。表現も月並みで、何か劇的な感じもせず終始眠かった。
唯一印象的だったのは劇中に登場する人形劇の一節。曰く「幸せな人間ほど早く燃え尽きる」...つまり「みじかくも美しく燃え」ということか?あれ?似たような話を知っているぞ?