kty

インセプションのktyのレビュー・感想・評価

インセプション(2010年製作の映画)
4.5
一度観た後、よく理解できなくて、頭の中で、井上陽水の『夢の中へ』がループしました、「♩夢の中へ、夢の中へ、行ってみたいと思いませんかあ?」

unextは英語字幕が見れないので290円で中古のDVDを買って再観賞。

再度観ると、普通は、ああ、またこのシーン観るのかと退屈に感じることがあるけど、本作は、まるで退屈しない、というか新たな発見があるだけでなく、細部に渡って鑑賞する味がある、美術館に飾られた名画のよう。

味わい深いスルメ映画です。

最後の方の台詞の中で、英語でLimboと言っているのに、虚無と訳してた。
気になって、辞書を引くと、Limboとは、地獄の辺土、地獄と天国との間にあり、キリスト教に接する機会のなかった善人、または洗礼を受けなかった小児などの霊魂がとどまる場所とある。日本でいうと三途の川の手前の岸辺だろうか?

あの夫婦のやりとりが生死に関わるものだとしたら、深いなあ、、、Limboの解釈。

最初の城のシーンからゴージャスで、これだけでも映画のハイライトかと思える迫力でした。

また音楽は名匠ハンズ・ジマー、80年代
ヒット曲『ラジオスターの悲劇』バグルスの裏方さん、つまり、もともとテクノ、ニューウエイヴ出身のドイツからLAに移住した人なので、この人のオーケストレーションは、親しみやすいメロディーと時間軸に沿った盛り上げかたが得意なので、映画で重宝されるのでしょう。

多層の情景が同時進行するパラレルワールド感を味わえた多幸感。言い換えると、また新しい映画の楽しみ方を学んだなあという感慨もひとしおでした。

シンエヴァンゲリオンの再観賞前に、観といて良かった。
kty

kty