RIO

インセプションのRIOのレビュー・感想・評価

インセプション(2010年製作の映画)
4.5
メメント、ダークナイト、プレステージなどの傑作たちを生み出したクリストファー・ノーラン監督作品。

少し癖のある作風が特徴的である監督ですが、その持ち味が素晴らしく発揮された作品だと感じます。

夢の中に入り込み情報を盗む、あるいは
記憶を書き替えるという複雑な世界観を雑味なく描き出す、緻密に練られた脚本の秀逸さ。

美しい音響と巧みな映像表現で、現実の世界の明確性を薄め、観客を世界観に引き込ませ、
そこから、目を離せないほど釘付けになってしまうスリリングなストーリー展開。

普通ならややこしくなって訳が分からなくなるストーリーをここまで興味深く引き出せるのは彼しかいません。

そして、ラスト。
決して答えの出ない最大級の謎。
最後の世界線は夢の中なのか?
それとも現実なのか?

観る度に理解が深まり、新たな発見をさせてくれる。
そして、人によってまったく違う解釈ができる。

1回観ただけでは消化しきれない、難解で濃厚な独特のノーランワールドを堪能したい人に強くオススメしたい傑作SFアクションドラマ。
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