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アクト・オブ・キリングのいのレビュー・感想・評価

アクト・オブ・キリング(2012年製作の映画)
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制作側から鋭く切り込まれることばは、彼らの感情を煽る。何かを撮影する際には、平等にありたいと思っていても、俯瞰的に進めることは難しい。

大掛かりな虐殺再現のシーン、音が遠くにある。映画を作ること、演じるということに、事実と自分を守るための都合のいい嘘と良心と悪意が混ざる。本作品はドキュメンタリー、映画、演劇のどれでも無く、どれでもあって、分からなくなった。


加害者、被害者、善悪、英雄、罪人の、どちらになるかは時代と社会、環境によって決まる。勉強が足りず、歴史的、信仰、価値観などを知らずに見たため、私は一方的に彼らを悪だと思える立場ではないと強く感じた。目を背けてきた罪を強く意識し、心が弱っていくそのままを見ることしかできなかった。
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