アクト・オブ・キリングのエリス中尉のレビュー・感想・評価

ここには人間以下のゴミクズが写っているが、しかしラストで、このゴミクズが涙を流し、嘔吐する。その生理現象によって、このゴミクズが、実は人間であったということが示され、そのことに絶望する。わたしたちが、ゴミクズとおなじ属性を有しているということに絶望する。ほんとうは、わたしたちとゴミクズの間に完全な断絶を設けておきたい。こいつらは人間以下だと。そうして安心していたいのだけど、それは許されないのだ。