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さよなら、アドルフのバナバナのレビュー・感想・評価

さよなら、アドルフ(2012年製作の映画)
3.3
親衛隊の幹部の娘が、戦後、兄弟5人で祖母のいるハンブルクを目指す、という話なのだが、主人公の長女ローレは幾つなんだろう?と思ったら、14歳の設定との事。
しかし演じている女優さんは19歳。道理で色っぽいと思った。

父親が収監されるのは分かるが、その妻まで出頭要請があったって話は本当なのかな?
この母親の事がよく分からない。
あれは、当面のお金を用立てる為だったのか、レイプだったのか?
満州から引き上げる時に、各地で足止めしていたロシア人や中国人に、軍人の奥さんが汽車に乗り合った見知らぬ人達が検問を通れる様にと、自分から身を捧げた、という話を、同じく満州引揚者の五木寛之が見て伝えていたが、
この母親は、もし子供の為にやったのだったら、なぜ長女を足蹴にするの?
あの態度から、日本軍人の妻と、それまで贅沢三昧で暮らしていたSS高官の妻とじゃ、信念が全然違うのだなと思った。
あの後すぐ母親が出て行ったので、失踪か、本当に出頭したのか、どちらか分からなかった。

当時のドイツでは、10歳から少年少女はヒトラーユーゲントに入ってナチスの教育を受けていたし、
父親がSSの高官で、これまで家事など何もしなくて良かった長女ローレの重圧は重い。
弟、妹はまだ幼いし、なにせ一番下は乳飲み子なのだから。

途中で助けてくらたおばあさん、一見優しいのかと思ったけど、バリバリ、ナチ思想の人だったので怖かった。普通に意地悪されるより、ああいう人の方がもっと怖い。

途中で道中一緒になった謎の青年。収容所から逃げてきたと言ってる割には体格が良くて謎でしたが、彼が居なかったら、ローレ達はもっと兄弟が死んでいた事だろう。

だいたい、目的地のハンブルクって、北の港町だけど空襲受けたりしてないのかな? 軍港じゃ無かった訳?
ばあさん家が今も裕福だったのも、解せなかった。
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