Yuki

ホドロフスキーのDUNEのYukiのレビュー・感想・評価

ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)
5.0

死生観、親子関係、差別問題、人間の悪も光も描かれて、もう映画の可能性を一気に広げてくれて、気づかせてくれて
気づいたら大好きになって
魂の一部になった
「エルトポ」の
アレハンドロホドロフスキー。

DUNEこそが最高傑作になり得たかもしれない!って
こんなワクワクするドキュメンタリー素敵

過剰な人じゃないと過剰なところに辿り着けないし。
人類の考えや感情の痕跡を残すものが表現だとして、
そこに辿り着ききれなかったDUNEの脚本が生まれただけで、こんなに見えない形で浸透していることを考えると
規模は置いといて、
ホドロフスキーが目指した人間の意識を変えた挑戦は成し遂げられたと感動でしみじみ。

芸術家は昔からパトロンなしでは生きられない弱い存在で、映画の制作なんていったらよりその繋がりが強くなると思うし

今の時代こそ昔のような大手配給会社の独占っていうような業界じゃなくなったかもしれないけど、わかりにくくなっただけで
NetflixやApple配信等の配信の独占はあるから

完全にインディペンデントな人間が
多額の製作費を使って創り上げるには
相変わらず時間がかかることだとは思う。

そこは信用問題の話だったりするから
何とも難しいけれど
システム以外で、人と人が関わり合う形こそ尊重するべき重要なことなんじゃないかと思った

恐れや迷いをクリエイターのようにぶっ飛ばせる精神性の高い、お金を手に入れること以上の志を持ったパトロンとしてワーナーブラザーズが存在していたら、と思うと歯がゆい。
そこは映画の歴史と共に複雑なことが絡み合ってるんだろうけど

創り上げることが出来なくても
そこに携わった”戦士”がいたことは
紛れもない事実な訳だから

やっぱりクリエイターはどんどん突き進んで失敗だろうが成功だろうが
挑戦の過程で生まれるものが本当に手に入れたかったものになるんだと確信…

時代に合わせるやり方も
逆行しながら進むやり方も
目指す場所は『好きなものをつくる』だから
映画ってのはタフで巨大な芸術制作だと改めて圧倒された。

でもそれだけのことをやりきる意味と
巨大であればあるほど惑星みたいにでかい光が詰め込まれていて
人間の可能性が無限に含まれてる映画ってのは最高🎞!!!!

全ての志を持ってgritし続ける映画製作者にリスペクト。

『できる限り大きな志を持つ
不死になりたければその為に闘え』

勇気もらった🔥✊
Yuki

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