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ホドロフスキーのDUNEのZUSHIOのレビュー・感想・評価

ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)
4.5
ある意味究極の映画=完成されなかった映画 だとすれば、ありとあらゆる映画の中で、最高の映画は完成しなかったホドロフスキー版の『DUNE』なのかもしれないと思った。
そして、ホドロフスキーという生涯商業主義に与しなかった芸術家の芸術論であり、原作のある映画化論としては、酷い表現だけど究極の解答だと思った。
永遠に完成しない映画だからこそ、DUNEから広がった想像力が様々なSFの子孫を産み出したわけだが、エイリアンやスターウォーズばかりでなく、あのスピリチュアルな結末は、『旧劇場版エヴァンゲリオン』あるいは『伝説巨神イデオン発動篇』そのものではないか。
庵野秀明や富野由悠季がホドロフスキーの原案を知ってたとは思えないが、天才達のアンテナには80年代前後のカルト文化を経た想像力に共通する何かがあったのだと感動した。
是非とも、ヴィルヌーブ版のDUNEのラストのアイデアは原作ではなくホドロフスキー版を踏襲して欲しい。
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