くろゆり

ホドロフスキーのDUNEのくろゆりのレビュー・感想・評価

ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)
5.0
ホドロフスキーの構想していた幻の作品「DUNE」。公開されていれば現在のSFと違った進化を見せたとさえ思えるほどの作品について語る90分。作れなかった作品の話なのに最高にワクワクして見たかったと思わせるのはホドロフスキーの魔力か。間違いなく作られるべきだったと思わせること同時に、無理だっただろうなぁとも考えてしまう。この時から映画業界が何も変わっていないのは問題だなぁとも思う。
作られず、絵コンテのみ残る形でさえ今のSF映画に膨大な影響を与えたというのが恐ろしい。実際に公開されていたらどんなだったろうかと想像が膨らむばかり。ホドロフスキーが語るシーン。まるで少年のように嬉々として語り、しかし信念にアーティストとしての己の芸術性をも感じる。
ラスト、ホドロフスキーが断念したことに対して前向きに見えるような発言をするが、作られなかったことに拗ねた上での発言にも見えて少し悲しくなった。
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