ともっぴん

ホドロフスキーのDUNEのともっぴんのレビュー・感想・評価

ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)
4.0
「世界を照らす者は、己の身を焼かなければならない」
- ヴィクトール・E・フランクル

*

84歳とは思えない(60代に見えてた)とてつもなく情熱、勢いを感じる彼のインタビュー

厚さ20cm四方30cmほどの設定、絵コンテ集

全く狂気のない映画(作品)は世界を征服できない

DUNEは原作がある。SF文学。

1975 ホドロフスキーのDUNE
1977 スターウォーズ

絵は自由自在な速描きの天才メビウス
特殊効果のダグラストランブル→ダンオバノン

「ホドロフスキーには人を惹きつける力があった。不思議な引力だった。」
「彼は教祖のように人をやる気にさせた。あの頃に描いた特別な作品は今でも私の誇りだ。彼は献身的に支えてくれたからだ。」
「DUNEは彼の世界。脚本は読んでない、彼が全て話してくれるから。」
「彼はきっかけは与えてくれて表現は任せてくれた。」
by chirs foss

才能への尊敬とそれへの献身
毎朝スピーチをしていた

各地に行ったり電話したりして才能を口説く
発見、決めは展示、作品(知人に勧められた漫画と通りがかりで見た映画)からの偶然と確信から "君しかいない"

人の誘い方のセンスがすごい:
メビウスはツテを当たったらそこにいた
クリスフォスにはまず電話で
ピンクフロイドには啖呵を切って
物好きのダリにはメッセージを書いたトランプのカード
ミックジャガーにはブルジョワパーティで直球
美食家オーウェルには出演料とシェフ

ラストは救世主のポールが殺されると、ポールはI am Paulとすべての人間、精神になり、砂漠の星DUNEには緑や海ができ、緑の星となり他の惑星を目覚めさせるために銀河を出て星が前進していく

"大きな愛を持って花嫁(原作)の純白ドレスを裂いてレイプし自身の子ども(作品)を作る"

"詩人のようであるべきだ
夢に見たままで他者に変えられずに作ること"

本、企画は素晴らしい 完成度も高い 予算も妥当だ
哲学的、スピリチュアル的な映画には及び腰になるハリウッドのディズニーやワーナーブラザーズなど
12時間は長い
監督が問題だった
"あの映画が作られなかった本当の理由は彼らハリウッド側が想像力と強靭な精神力を持った監督、彼への恐れだった"

企画は取られてデイヴィッドリンチが監督して作られた
"もう見たくない駄作"

デューンなしに、スターウォーズ、エイリアン、マトリックスなど一連のSF映画は生まれていないだろう
原点はホドロフスキーにある

DUNEの世界観をアンカルなどで活かしている

人間の精神は宇宙のように大きく広がる。
できる限り大きな志、ambitionを持て。
do it try it

このドキュメントを機にホドルスキーとプロデューサーが35年ぶりに会って作られたのが「リアリティのダンス」