〝カリーヌ・ロワトフェルド〟がフランス版『ヴォーグ』編集長を10年間経たのち、新たなるファッション誌『CR FASHION BOOK』を米国で立ち上げ創刊に至るまでのドキュメント。
誰もが〝カリーヌ・ロワトフェルド〟と仕事をしたがる理由は、その独創性と様々な経験から来る正しい目だ。
大御所デザイナーから若手デザイナーはもちろん、ファッション業界に収まらず彼女を慕い流行の道標となる。
ファッションやメイクとは単にカラダを被うだけの道具ではない。
人のココロを動かす魔法のアイテムとなり、ファッションが機能性だけなら魔法は決してかからない。
気分を高揚させたり自らを励ましたり、もう1人の自分を演出したりとココロ彩る創造性の塊がファッションと言うもの。
美しさは永遠の憧れで有り、夢なのだ。
この〝CR〟が年2回だけの発行でも分かるように、ファッション誌の枠に囚われないアートギャラリーでも有り先進的なクリエイターらが作り上げる充実な雑誌でもある。
雑誌というには写真が豊富で分厚く重い一冊だが、これが手に触れる紙だからこそ1ページごとにめくる感覚が指から脳に入り込み深く刻み込まれる。
思えば〝カリーヌ・ロワトフェルド〟が手がけた〝CR〟が2012年に創刊された時は、一体どんな誌面なんだろうと洋書専門店に駆け込みワクワクしたものだ。
その〝CR〟がいよいよ今年(2018年10月)秋に日本版が創刊されるらしい。
彼女の頭文字をとった〝CR〟は、彼女自身を投影した現在・過去・未来への提唱そのもの。
流行は必ず廃れるものだが、夢や憧れを提供する彼女の独創性の場を見届けたい..★,