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パラダイス 希望のchiyoのレビュー・感想・評価

パラダイス 希望(2012年製作の映画)
3.5
2014/3/23
“パラダイス3部作”の第3作。13歳の少女と中年医師の恋愛を描く、いわゆるロリコン映画。が、ナボコフの「ロリータ」と違うのは、想いを寄せているのは少女であるメラニーだということ。ただ、中年医師も満更ではなく、何とか自分を律しながらも陰で自慰行為のようなことをしていて、その姿が愚かしくも滑稽。特に、静謐な朝の森での行為は、澄んだ空気の中に異物が入り込んだような、でも1枚の絵として成り立っているような、不思議な感覚に陥った。そして、この映画のもうひとつのメインは、メラニーたちが参加するダイエット合宿。誰ひとり痩せる気配がなく、夜は酒とタバコでどんちゃん騒ぎ。「幸せなら手を叩こう」の替え歌も面白い。合宿はメラニーにとって苦い思い出になるだろうけれど、他2作とは異なり「希望」だけは唯一救いが感じられる。ただ、メラニーが母テレサのようにならないか心配。
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