やかじょ

トム・アット・ザ・ファームのやかじょのレビュー・感想・評価

3.1
息の詰まるような愛のサイコサスペンスとはなるほどね。

DVとはこうやって関係性を強めてくるのだなと思った。
何もかも暴力で支配してこようとする一方で、優しく包み込むように接し相手を必要とする。
そんなこと交互に繰り返されることで周りから見たらおかしいと思うこともおかしいと思わなくなる。

でも…それって愛ではないんでしょうかね。暴力を振るうから愛じゃないんでしょうかね。必要とされるからそばにいてあげたいというのは愛じゃないんでしょうかね。

兄が母に対する愛情からあの田舎の街に留まっている、弟は自分を貫き街を出て好き勝手にやり死んでいった。
でも兄は30を過ぎても結婚もせず母と暮らす。これは愛でしょう?
息子の友人に怪我をさせたとき、引っ叩く母。これは愛?
結局のところ兄はトムに何を求めていたんでしょうね。

トムが友達の母を探しているうちに、ハッと我に帰る様子や、最後のモーテル?ガソリンスタンド?の奥にちらっと映った彼の様子は今ひとつ理由が分からなかった。

彼お得意の画角を変えるシーンも気づかなかったし(明るい部屋で観てた)もう一度観てもいいな。 
ピントをグッと変える撮り方もこの時はそんなに強調してなくてむしろそれは見やすかった。

アップリンククラウド1作目。
見始めて少しして1作目には暗かったかなと思ったけど、面白かった。