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抱きしめたい 真実の物語のqpのレビュー・感想・評価

抱きしめたい 真実の物語(2014年製作の映画)
3.5
 つかさは交通事故で車いす生活となり軽い記憶障害を患いますが活発に生活しています。ある日、タクシードライバーの雅己に出会い、付き合うようになり、という話です。

 実話だと観た後に知りました。障害や病気を持つ人と結婚するという実話が増えてきました。実話の美談であれば、気持ちが入りやすいです。亡くなったことと障害の関連性が見い出せませんでしたが、実話だから仕方ありませんね。父親であそこまで結婚を反対する人って今でもいるんだなと驚きました。

 実話だからこそ、最初に雅巳がつかさを北見まで送った理由を知りたいと思いました。ここは少女漫画のような印象を受けたので、実話でタクシーを長距離ただ乗りさせたことを優しさだったからで終わらせて良いのかが分かりません。

 つかさは障害があるとは感じさせない強さを持っており、雅巳はそれを受け入れる優しさを持っています。この2人の恋愛は見ていて気持ちよかったです。事故後やリハビリ時をビデオで見ることなど、雅巳が現実を受け入れていく様はよかったです。つかさの気が強くなるまでの間の描写がないのが残念でした。

 寺門ジモンや孤児院の女の子、雅巳の同僚などが掘り下げられるのかと思ったら、出た意味があまりありませんでした。回転木馬など考えさせられる2人の話で完結してもらってよかったのにという気持ちです。

 お涙ちょうだいと言うよりも、不幸があっても強くいられる女性がいたんだな、車いすでやるボッチャというスポーツがあるんだということが知れてよかったです。頑張って生きようと思える作品です。
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