黒猫道

胸騒ぎの恋人の黒猫道のレビュー・感想・評価

胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)
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2014/12/19
この映画… ぼくがジャンル分けするなら確実に“コメディ”だな笑
というか、ドランもコメディとして撮ってるでしょ⁉︎
完全に下品なんだけど、うまいこと上品にコーティングしたなぁ…と変なことに感心。
でも実は、個人的には『マイマザー』より好き。
画の撮り方も安定した印象を受けるし、やっぱりなにより今20歳のぼくにとって、親子の愛より異性との愛の方が関心度は高いので笑

ところで、ドランは同性愛者だからマイノリティーな立場だってことは確かなんだけど(批判的な意図は全くないです)、結局この映画って要は、“まだ大人になりきれてない若者たちの恋愛あるある”だよね。
あるあるってカッコつけて言えば“普遍”ってこと。
マイマザーもそうだけど、なんで彼はこんなに普遍を捉えるのが上手いんだろう。
もしかしたら同性愛者という一般から疎外された存在だからこそ、一般=普遍がよくわかるのかもしれない。
オネエが人生相談上手いってのと実は構造的に一緒なのかもね。
あと、“普遍を捉えたうえでどう表現するのか”って点には、多くドランの男性でありながら女性であるという美的感覚が寄与しているのかな。ファッション業界はそういう人多いイメージだしね。


たくさんの“恋愛あるある”を見て感心したり、身につまされて苦笑したりしたけども、最も気に入ってるのはコレ。
「あの人カッコいいけどタイプじゃないな〜」とか言ってるやつが実は1番狙ってる。
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