このレビューはネタバレを含みます
過去の出来事を取り扱う映画は見たことがあるけれど、ここまで時代の空気感を味わえた作品は初めてだった。
見ている人も、出演している人も経験したことが無いはずの、
奴隷制度が当然とされた世界、
白人の所有物としてのアフリカ系アメリカ人、
アフリカ系アメリカ人を所有物としてしか見ていない白人、
この作品で表現されているすべてが、現在では資料からの情報でしか学べないものであり、この作品が残ることで、観た人はもっと能動的に歴史を知ることができると思う。
ラスト、自由黒人と証明されてソロモンはやっと解放されるが、たしかにソロモンが家族のもとに帰られたシーンはとても感動したが…。残された他の奴隷たちは結局救われないし、「感動のラスト!スッキリ!」じゃないところもこの作品の良さ、というか歴史を忠実に表しているのかなと感じた。
あと、ルピタ・ニョンゴにすごく惹き付けられた。調べるまで、12~15歳とかだと思っていた。