菩薩

収容病棟の菩薩のレビュー・感想・評価

収容病棟(2013年製作の映画)
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食う寝る出す食う寝る出す食う寝る出す食う寝る出す食う寝る出す食う寝る出す食う寝る出す食う寝る出す食う寝る出す食う寝る出す…を死ぬまで繰り返すのって本来は途方も無く絶望的な作業なわけでただそれだけで気が狂っても不思議は無い筈だけどなんでかみんな平気なフリをして生きていけるのはどうしてなのか。明らかに「治療」を目的としている筈は無いであろう劣悪な環境の中に押し込められる「異常者」達と外の世界のそうで無い者達との間にどんな差異があり、鉄格子の中と外の世界との間にどんな隔たりがあるかも分からないが、この映画の中にはただ単純な地獄が存在している。思わずどんな臭いがするのだろうと鼻をひくつかせてみたり、明日からも続く日々を思いやはり途方に暮れてみたり、どこでどうやっていくにしたって苦痛でしか無い毎日を思ってみたり。ただ思ったよりダメージは少なく、思ったよりあっけらかんとしている自分に驚いている、諦める方が楽なんだろうね、やっぱり。
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