Shizka

ダラス・バイヤーズクラブのShizkaのネタバレレビュー・内容・結末

ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

エンドタイトルで始めてマシューマコノヒーと知ってびっくり。U-571のゴツさ加減がまったくない。ガリガリで生粋のカウボーイみたいだ。

死にかけてから7年、すごい勉強意欲と行動力だ。エイズにかかる前の人生だって、きっと無益に生きてきたわけではないだろう。あるいはカウボーイの激情が生きる気力を産んだのか。迫真の演技ではなかったけれど、エイズと一緒に生きる、どこか諦観した生き方と思えば、妙に納得である。

途中から、「あ、もしかしてこれは実話かもしれない」と思わせるストーリー展開だったが、いやはやなんともすごい実話だ。この認可が降りてないと使えない新薬問題、日本でもあるけど、アメリカでもあったのだなあ。むこうは医療制度が破綻しているから、月に400ドルで延命するくらい問題ないんだろう。そりゃ死にかけている人にとってお金なんてどうでもいいものだしね。

この製薬会社の利益優先の体制はなんとかならないものなのか。企業の薬を売りたいのはわかるけれども、トレンドを押さえて最先端の薬を売る方が将来的にも評価があがるとおもうんだが。死んでゆく人になにを躊躇っているのだろうか? 結局DBCのようなライバルを生み出し、共食いしているじゃないか。権威を守ることは必要だけれど、死んでいく人が進んで実験台になることに何か不都合でもあるのかな。
Shizka

Shizka