〖1930年代映画：コメディ：PCL〗
1936年製作で、しゃべくり漫才の祖エンタツアチャコのコメディ映画らしい⁉️
エンタツアチャコの早慶戦も観れる作品でした。

2023年2,636本目

• #2023年鑑賞
• #1936年製作
• #コメディ
• #PCL

最初のエンタツ・アチャコ主演映画。原作秋田實、脚色永見隆二。職を失い下宿を追い出されたエンタツ、羽振り良そさそうな保険外交員アチャコを見つけ、久しぶりと声をかける。アチャコ、見知らぬ男に戸惑いながら適当に話を合わせていると酒場に誘われ、気がつくと自宅にエンタツが平然と居座り、話は思わぬ方向へ転がっていく。秋田實の本を読むと、漫才映画という言葉があって、エンタツ・アチャコの漫才を絵として見せるために間々に漫才を挟みながら進む映画なのだが、最後まで見ると、これ一本が鮮やかなひとつの漫才になっているのがわかる。そしてエンタツの言う事する事すべてがあまりに狂っているので、まるで不条理演劇のようにも見える。これは探偵映画に二人を放り込んだ次の『これは失礼』も同じであった。戦前のモダニズム恐るべしといった映画である。

面白い映画だと二度見た、頭がグラグラする。同じものを二度続けて見るという芸をやるのだから頭がどうかしたのだろうか。そんなことはどうでもよいのだが、ただこの映画を見てるのは世界でいま自分だけではないかという優越感にはたまらないものがある。