海月

そこのみにて光輝くの海月のレビュー・感想・評価

そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)
4.0
拓児と達夫の何も言わずとも伝わる信頼、友情。
千夏と達夫のお互いに何かが零れ落ちているからこそ惹かれ生まれる愛。
そして拓児と千夏のどうしようもない家族への想い。
近くでその2人の家族の想いに触れる達夫。
そのどれもが苦しくて。

殴って喧嘩して、タバコを吸って。そして笑う。
やるんだったらいっそ。って言葉にしなくてもそこまですんならさって。2人の2つの愛が、想いがあのシーンで絡んでて。達夫と拓児の最後のシーンとてもグッときたな。良かった。

どうしようもない。わかってるけど求めてしまうのはどうしたって人は一人では生きていけないからなのか。血の繋がりは厄介だな。千夏の昔話もそう。昔受けた温もりをもう一度と心の隅っ子で願ってしまっている。あの頃は…って。お父さんに名前を呼ばれた千夏の泣き顔がどうしようもなく苦しくて脳裏に焼き付く。こんな人でも、お父さんなんだもんな。ぐちゃぐちゃ。

そこ のみにて 光り輝く。
幸せになってほしい。
海月

海月