大一

そこのみにて光輝くの大一のレビュー・感想・評価

そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)
3.6
スポットライトを当てれば。

元砕石現場の男、仮釈放中の友人、家族のために身を売る女、脳梗塞で寝たっきりの父親、山に取り憑かれた上司、家族に満たされない有力者、この映画の中には自分が日常を生きる上で全く関わったことのない人たちの人生が描かれている。
舞台は北海道の函館でありながらキラキラした日常とは別に影の中に生きている人たち。様々な事情や縁の中で翻弄されながらも自分のため、家族のために日々を生きている。

呉監督は『きみはいい子』でもそうだったようになんでもない人たちのなかにある人間の本質的な問題を切り取るのがうまい。
キャストたちの北海道なまりに少し違和感を感じるが函館だとあのくらいなのだろうかというところが少し気になった。
映画全編を通して綾野剛がとてもかっこいい。みんな急に怒ったり気性が荒かったりするんだけど綾野剛がかっこいいからまあいいかってなる。ヒロインである池脇千鶴も綺麗だった。影を抱えながら綾野剛が惚れる女をしっかりと演じている。
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