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百瀬、こっちを向いて。のKJのレビュー・感想・評価

百瀬、こっちを向いて。(2013年製作の映画)
3.2
ある意味ネタバレをすると、原作を読んだ人は知ってる話なんだけど、中田永一って作者は乙一と同一人物だと言っておかなければならない

乙一は、さんざん暗いというか黒いミステリーばっかり書く作家だ

乙一の作品は何故かよく映像化されている
『きみにしか聞こえない』なんてドリカムが同じタイトルで曲まで作った映画だし。実は成海璃子の映画の中でも好きな映画。そういえば小出恵介出てるけど、小出恵介って名前出したらダメなんだっけ?

『暗いところでまちあわせ』は、田中麗奈主演で、難役を上手にやってた

『ZOO』は短編集みたいなもんだったが、実写もアニメもあって、面白い
確か神木隆之介がまだ子役で出てた『インストール』前後だったかな?

とにかく孤独とか闇にまつわる話が多いが、感動させる話もあるので、ファンの間では白乙一と黒乙一と呼ばれて分けられている

しかしそんな作風の乙一名義では発表するのにはばかられたんだろう、もともと使ってた名前らしいが中田永一名義で出したこの小説は、闇らしい闇は見受けられない
パッケージがすでに明るすぎる

『君にしか聞こえない』がしっくりこなかったのも、原作にまとわりつく暗さを、映画で取り除いてしまったという部分があると思う

個人的には『アークノア』じゃないな
『平面いぬ。』の短編4本をどうにか、世にも奇妙な物語ででも映像化していただきたい

『GOTH』は大丈夫です。R15確実だし、映像があったら成立しないミステリ部分があるし、観たくないし
KJ

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