ぺんじん

アバウト・タイム 愛おしい時間についてのぺんじんのレビュー・感想・評価

3.6
うーん、絶望的に合わなかった…良い話っぽいけど何だかなぁ。
最後の30分間は家族愛を感じられてジーンと来たけども、それまでの主人公の行動が行き当たりばったり過ぎてちょっと感情移入が難しかった…
いくら人付き合いが苦手だからって、初対面の女性に向かって「ゲイ」とか言わなくない?あと彼女の両親と初対面でいきなりド下ネタ言うのは頭のネジが飛んでない?何というか主人公の一つ一つのミスが常識外れ過ぎて、脚本上タイムスリップするために無理矢理入れた感があってとても嫌だった…
特に妹の人生に関わる部分にはゾッとした。自分の人生ならまだしも他人の人生だよ!主人公がタイムスリップを使った行動をよく考えてみると常識が無さ過ぎて怖い…「サイコパスのび太」だよ、こいつは。
そんなヤバい主人公と対照的に、彼女のレイチェル・マクアダムスは天使のよう。彼女の笑顔とチャーミングな振る舞いだけで何でも許せそう…だけど彼女が主人公を好きな理由がイマイチ分からない。最初の出会いで好きになったのは分かるけど、タイムスリップしてるからその後はただの初対面のヤバい奴だよ!まぁ地下鉄のラブラブシーンは良かったからな…恋は盲目って奴ですか、ヘヘッ!
物語を通じて、彼の考える「良い人生」を邪魔する奴は画面から消えてゆく。彼の人生に立ちはだかる人が、いかにも「悪いヤツ」に描かれてるのがあまりノレなかったかな。特にマーゴット・ロビーが強引に主人公を誘うシーンは唐突過ぎるし、「素敵な彼女」を引き立てるためだけの存在だった気がする。うーん。
それでも終盤の展開は感動するし、「日々の生活を大切に生きよう」というメッセージは良いのだけど、最後あまりタイムスリップ関係なくない?タイムスリップ無くても、日々の生活の大切さは感じられると思うよ。あと終盤も別に主人公が自発的に行動を変えた訳でもなく…家族愛は感じられるけど、サイコパスのび太が改心したのを見せられてもね…
映画『イエスタデイ』を観た時も思ったけど、リチャード・カーティスの脚本とは絶望的に相性が合わない…『恋はデジャ・ブ』を見直そう…
ぺんじん

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