RandB

ポン・ジュノ アーリーワークスのRandBのレビュー・感想・評価

2.5
TSUTAYA DISCUSS online で借りて鑑賞。

『パラサイト』でアカデミー賞を受賞したポン・ジュノ監督の初期作を集めた作品集。

というわけで、
それぞれの作品のあらすじと感想を箇条書きで。

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『支離滅裂』
☆×2.3
時間:30分16秒
シュールな3つの短編と、それらを結ぶエピローグからなるオムニバス短編。

エピソード1「ゴキブリ」
☆×2.1
生徒に隠れて、海外のポルノ雑誌を愛読する大学教授。ふとしたきっかけで事実がバレそうになった彼は...。

何とも情けない教授の隠蔽工作が滑稽な作品。鑑賞後、嫌悪感を抱く女性もいそう...。(いかにもな風貌な教授が絶妙で、自分でさえ、ちょっとひいた。笑)

エピソード2「朝の路地」
☆×2.5
新聞配達人に無実の罪を着せる意地の悪い男性。颯爽とランニングに出かけた彼を配達人は追いかけ続ける...。

ひたすら追いかけっこが続くだけの作品。笑
定点ショットやパンするカメラ、追いかける側の視点ショットと、撮影技法の練習という要素が強い作品。

エピソード3「最悪の夜」
☆×2.1
悪酔いしたスーツを着た男性。
大便の排泄を済ませるために、トイレを探す彼は思いがけない行動にでる...。

男がフラつく町並みや、迷い混むマンションの地下(実は実家のマンションらしい)など、『ほえる犬は噛まない』のロケ地が多く登場する作品。しかし、男の行動は最低。笑

「エピローグ」
☆×2.5
ある部屋の一室。TV画面に映し出された討論番組では、3作品の主人公たちが偉そうなことを語っている...。

本作製作のきっかけとなった出来事を映像化しているらしい。
「テレビの中で偉そうなことを言っている人ほど、大した人間じゃないのでは...。」という監督の想像のもと作られたという本作は、なんとも風刺的である。


『白色人ーWhite Manー』
☆×2.2
時間:18分44秒
道端に落ちる切断された小指をみつけたサラリーマン男性。彼は、とりあえず、指を持ち帰ることにして...。

これは一体、何を伝えたかったんだ?!
指を大切にする男が、ひたすらサイコパスにしか見えない奇妙な短編だった。


『フレームの中の記憶たち』
☆×2.4
時間:5分26秒
失踪した犬を探す少年の様子。

わずか3カットで撮られた短編。物語の内容が何となく『ほえる...』に通じているような気がしないでもない。


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というわけで、
総じて面白いか聞かれると、答えに困る本作。
しかし、映像特典として収録されたポン・ジュノ監督のインタビュー(約24分)は、とても興味深く、漫画監督を目指していたという彼の過去や、「こんな映画が観たいのに(実際には)ないから、自分で作品を撮っている」と語る監督の姿に、一貫性を感じた貴重な映像資料でした。

参考
ポン・ジュノ アーリーワークス | 宅配レンタル・動画 - TSUTAYA DISCAS/ツタヤディスカス
https://movie-tsutaya.tsite.jp/netdvd/dvd/goodsDetail.do?pT=0&titleID=1007905995
(このDVDはコチラからレンタルすることが出来ます。)

@ParasiteMovie Bong Joon Ho meticulously crafted ...|The Academyさん(@TheAcademy)のツイート
https://t.co/vh6gnGZqYj 
(アカデミー賞の公式アカウントが投稿したポンジュノ監督の絵コンテと本編比較動画)
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