柏エシディシ

寄生獣 完結編の柏エシディシのレビュー・感想・評価

寄生獣 完結編(2015年製作の映画)
2.0
結局、前作と本作、退屈な印象は拭えませんでした。

原作に忠実な、本当に丁寧な作りには、好感は持てます、が、ただそれだけ。
「原作に忠実」=映画としての面白さ、とは別モノでしょう。

ほぼ完璧な原作漫画を、忠実にトレースするだけなら、そもそも映画にする意味があるのでしょうか?

映画「寄生獣」の好ましいポイントは、既に原作「寄生獣」にあった要素のみ。プロットとテーマ。

そして、マンガ原作に忠実であろうとする姿勢は、本来別の要素で構成される「映画」に焼き直した時点で、そこに齟齬が生まれ、作品の本来の魅力を損なう事に。
クライマックスからエンディングに掛けた、恐ろしく退屈で、酷いテンポの語り口が象徴的だと思います。

本作に限らず、人気マンガの実写映画化が後を絶たない状況ですが、どうせ映画にするならば、その必然性を示す気概が欲しいものです。
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