らいち

愛しのゴーストのらいちのレビュー・感想・評価

愛しのゴースト(2013年製作の映画)
2.5
コメディ×ラブロマンス×ホラーなタイ映画。戦地から命からがら帰還した主人公とその連れの4人の男たちが、再会した主人公の奥さんに「幽霊」の疑惑をかけるという話。「きっと、うまくいく」などの系譜を継ぐ、笑って泣けるアジア映画の秀作、みたいなフレコミをみかけたが、自分はさっぱりノれず。。。。
ベースとなるコメディに失笑する。インド映画の振り切ったベタさとも違う。日本のドリフターズを彷彿とさせる、過剰なリアクションで笑いを誘おうとする。そのドタバタは無駄に騒々しく、お約束の笑いの取り方に依存する。「これがタイの笑いのツボなのか~」と落胆すると共に、価値観のギャップを強く感じる。ラブロマンスに重点を置かれているが、 それまでに描かれる「誰が幽霊??」という疑惑(ホラー!?)で散々振り回すので、肝心なクライマックスに行きつくまでに息切れする。もっともらしいタネ明かしも完全に冷めてしまった。ファンタジーなのにこれでもかとアナログ描写に拘っている。安易に視覚効果に頼らなかったのは評価すべきところなのだろうか。。。。日本でいう「四谷怪談」に近い、タイでは有名な古典劇らしい。登場人物の歯がみんな「虫歯」みたいに黒くて気持ち悪かったが、「お歯黒」だったらしく安心した。【50点】
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