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ダリオ・アルジェントのドラキュラのmuscleのレビュー・感想・評価

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3Dってタイトルがついているのにタイトルから3Dが無くされて日本でも一般上映されなかったのがかなり可哀想。本作、なんと今は珍しくなった3Dカメラ撮影で、しかもカメラの前に突き合わせたミラーで飛び出し角度つけるっていう『肉の蝋人形』方式のシーラカンスみたいな珍品。3D黎明期って3D変換か3Dカメラでの撮影か改造カメラ2台で撮る形式かって色々派閥があったみたいだけど、現在は完全に3D変換しかなくなった(のだけれど中国でだけはいまだに細々と3D撮影作品が公開されたりしているらしい)。
ダリオ・アルジェントがそんなギミックに飛びついて早速こんなガチャガチャした映画を撮ったっていうのが嬉しいけれど、恐ろしくオーソドックスな作品すぎてビビる。3Dも奇妙な鳥の飛び出しとか、カマキリの飛び出しとか、ハエの群れを霧みたいにしたり、3D的にもオーソドックス。
メイキングを見ると現場も混乱して殺伐な感じがあるし、これが遺作にならなくてよかった。


森の中にいる主人公たちを建物内から見つめるカットは「邪教」的でよかった。
あともう死んでいる人物を生きていると信じて犯人につけこまれる展開、アルジェントでめちゃくちゃありますよね?
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