きぬきぬ

プリック・アップのきぬきぬのレビュー・感想・評価

プリック・アップ(1987年製作の映画)
4.0
60年代に高く評価された英国の劇作家ジョ-・オ-トンが、長年同棲していたゲイの恋人に無理心中させられてしまった実話の映画化。1967年までイギリスでの同性愛特にソドミ-は違法。ジョ-・オ-トンは67年に殺害されているから、まさしく狭間の物語でもある。そんなゲイが禁じられた時代の中で出会った恋人たちの、育った環境の違い、家庭やセックスへの考え方の違い、そして才能の違いが描かれていく心理描写が凄い。
ジョ-の恋人で作家志望のケネスは、自分が様々な知識をジョ-に与えた自負があるのに芽が出ず、劇作家として脚光を浴びていくジョ-に嫉妬する。
確かに実際のジョ-・オ-トンの劇作は奔放で大胆で面白いのだ。
すれ違うリレ-ションシップの中で、愛憎が行き過ぎてしまうことは同性愛者に限らない。

役者二人も素晴らしい!特に追い詰められて行くケネスのアルフレッド・モリ-ナ素晴らしい!
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