1年に12時間だけあらゆる犯罪が許されるパージを制定したアメリカ。セキュリティ・システムの営業をしているサンディンは例年通り自宅に籠ってパージを過ごそうとしたが、予期せぬ訪問者がいて。。。
これはすごい設定。何より面白いのはパージが治安安定の為でなく、経済政策であるとはっきり言い切っていることだ。パージによって自分の身を守れない経済的な弱者が狩られることによって、社会保障費が削減できる。今の日本だったらどういう人達がどういう人達を狩ろうとするのか容易に想像できてしまうことが怖い。。。
もちろんパージの設定は現実的に考えたら無茶苦茶なのだが、これは経済重視社会保障軽視のメタファーなのである。弱者切り捨てはいつか自分に返ってくる。
ストーリーとして単に貧民狩りがあるだけでなく色々な人がやってくるので最後まで飽きさせない。パーティってそういうことだったのね。
監督、脚本のジェームズ・デモナコは『交渉人』を書いた人なのか。納得。
社会派ホラーの良作。
いわゆるリベラルの人はこういう映画を見るといいと思いますよ。