トニー

STAND BY ME ドラえもんのトニーのレビュー・感想・評価

STAND BY ME ドラえもん(2014年製作の映画)
3.6
泣ける映画を作るということにそもそも意味があるのか、泣ける映画がいい映画なのか。
まあそのことに関してはプロモーションの問題も大きいと思うので伏せておくことにする。
さあこの作品が本当に泣ける映画となっているのか?原作の有名どころを踏襲しているためある程度のクオリティーは担保されている。かと思いきや案外そうでもないような…原作の泣ける話というのを何個も詰め込みすぎた結果返って冗長になっている気がします。序盤でけっこう「涙」というものがでてきてしまっているためか、ラストにそこまでカタルシスが生まれない。また土手でのドラえもんの手の上に涙がこぼれるというシーン。それで演出としては充分なのにわざわざドラえもんが涙する表情を直接に写す。これじゃあ関節表現の意味がないじゃないか!またラスト、のび太がジャイアン達に騙され小銭がポロポロと落ちるシーン。そういうことをするんだったらその前にドラえもんのために貯金をするというシーンを挟むべきでは?
この監督、どうやら世間では泣き演出の名手ってことになってるそうですがそれにも疑問が残る。泣かせる演出の是非は置いておいてもそれを満足させるものにはなっていないと思います。
1番のガッカリはラストのエンドロール。別に2Dのものを3Dでやるなとは言わないし、アメリカの高い水準に追いついてなくてもいいと思う。そこに意味や志があれば。でもその意味がこういうことだったとは…1番やっちゃいけないでしょ…
トニー

トニー