カラン

指輪をはめたいのカランのレビュー・感想・評価

指輪をはめたい(2011年製作の映画)
3.5
包帯男が本当に好きで指輪をはめたいのは、小西真奈美(東大卒の薬学者)か、真木よう子(風俗嬢No.5)か、池脇千鶴(ダーク系人形使い)か、二階堂ふみ(不滅の同級生?)なのか、、、


☆女と女たち

強迫神経症的に欲望の達成の延期と見せておいて、、、実は普通という。やっぱり思い出のあの人が1番!こうした選択によって、あの人はゴースト化して、自分は飄々と女を秤にのせ、女を選別/選択できる気になる、本当はできないのに。ある特別な女がゴーストとして特別な存在になるのと、女たちが計量可能で比較できる性質に還元されると思いなすのが、同時だというのは、男にとっては悲しいことである。もちろん、女にとっても。そうなると世界で1つだけの花だよね、やっぱりさ。主題としてはけっこう普通なんけど。しっかりラブコメしてもらわないと。


☆真木よう子

真木よう子のはっちゃけ方がぜんぜん足りない。山田孝之が洗濯物だらけの橙色の室内灯の部屋で彼女を見上げる。8人の客を取った後で、できない手料理をふるまおうとする彼女が、天井の無数の室内干しの合間から、顔をだす。ローアングルで。そのショットは彼女が世界で1つだけの花になるチャンスであっただろうに。「さばさば」っていう設定が間違っている。さばさばは下手くそな料理を作りに他人の家に押しかけない。


☆パンチ

たしかに中島哲也的である。パンチのない『嫌われ松子の一生』(2006)という感じだろう。フィギュアスケートの団体に二階堂ふみを絡められていない。そこまでスケートができなかったのかもしれないが、集団スケートのショットが死んでいる。女3人の張り手合戦ももう少し上手くやる必要があっただろう。ライアン・ゴスリングがデイブ・バウティスタをぶん殴って吹き飛ばしたくらいにやってもらわないと、笑えないわ。


レンタルDVD。

55円宅配GEO、20分の2。
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